旅の復習

旅のこと以外も書くかもしれないです

訪問:鹿児島県湧水町(2022/8)

動機・経緯

 宮崎での免許合宿の前日。せっかくなので吉都線を乗りつぶそうと思い、鹿児島空港に到着した。そこから中福良駅までゆっくりと歩けば間に合う……はずだったが、気が付くとかなり時間が経っていたためダッシュせざるを得なくなり、要入浴状態になりながら肥薩線に乗車した。

空港アクセス駅です(狂気)

 ただ、このまま乗っていても、吉松駅での吉都線の乗り継ぎで時間が余りそうなので、栗野駅で降りることを考えていた。栗野駅を選んだのは、湧水町の「湧水」の部分を見ることができそう&中心部にありそう、がモチベ。

訪問① 栗野駅周辺

 駅を降りたらすぐに目に付く「丸池湧水暗渠」の文字。駅前には🆗親水広場。もうこの時点でテンション爆上げ。

 いきなり煉瓦暗渠の連続出現。最高かな?

煉瓦暗渠を泳げるとは贅沢なコイだねぇ

 駅前の親水広場から水路が伸びていて、水路が煉瓦で覆われた橋がいくつも続く。コイも泳いでいて、もうこれだけで素晴らしい雰囲気。来てよかった!

煉瓦暗渠の水路は、奥側にある柵の辺りで再び顔を出す

 写真は撮っていないが、この先で水路は団地の中を進んでいく。ここで少しそれて川内川へ。

 ダンスロボットダンス?

 川内川はその名の通りここから薩摩川内の方に流れていく。この辺りの水は肥薩線側に流れるような気がしていたので意外だ。しかも宮崎県えびの市の方から流れてくるらしい(確かに、この後で乗った吉都線でも吉松からえびの市にかけて県境をまたぐ感じはしなかった)。

 湧水町役場。役場前にもやはり水路。

 基本的に道に埋まっているけど一部が露出していて、ご丁寧にそれぞれが良い感じの木の柵で囲まれている。全て暗渠にすることもできただろ。それだけ水路をアピールしているということだな?最高。

 階段で水路のそばまで降りてボックスカルバートを覗くことができる。最高。この暗渠を辿ると最初に訪れた栗野駅に着く。

 さて、駅舎と反対の駅の南側を見ていこう。

 池ですね。めっちゃ透き通っている。これが昭和の名水百選にも選ばれた、霧島山麓丸池湧水。上水道の水源で、栗野地域の生活用水として使われているらしい。水汲み場があって、飲用可能な水質らしいのでペットボトルに汲み取って飲んだ。ほとりの小屋ではアイスを売っていて、ちょっとした観光地になっていた。

綺麗

 この丸池湧水の水を、肥薩線の線路の下を通して駅前の広場に引いているのが丸池湧水暗渠というわけだ。そして、その先で最初に巡ってきた水路に流れていく。そりゃ透き通っててコイも泳ぐわけで。ちなみに肥薩線には線路の下に水を通すための暗渠がここ以外にもたくさんあるらしい。

 丸池湧水をうろうろしていたらもう次の列車の来る時間になった。たった1.5時間程度の滞在だが、とても良い体験だった。

訪問② 吉松駅周辺

 さて、吉松駅にたどり着いた。ここもまだ湧水町だ。ここでは先ほどのような水路的な面白さはあまり見つけられなかった。どちらかと言えばこちらは鉄道の町だ。昔は熊本から鹿児島のルートは吉松駅を経由する肥薩線のルートで、また宮崎から鹿児島のルートも吉松駅を経由する吉都線のルートだったので、熊本、宮崎、鹿児島の各方面からの交通の結節点だった。機関区が置かれ広い構内を持ち、周辺には鉄道職員など多くの人が住んだという。

 しかし、熊本から鹿児島の鉄道は、水俣など海沿いの町を通る鹿児島本線(のちに新幹線が開通し、在来線は肥薩おれんじ鉄道になる)、宮崎から鹿児島の鉄道は、都城から隼人まで海側を通す日豊本線に移り、吉松駅はローカル線の結節点になる。今となっては、無人化され、肥薩線人吉駅から吉松駅の間も災害で不通となり、静かな途中駅の雰囲気となっている。周辺には鉄道ギャラリーや開通記念碑などがあり、鉄道で栄えた町の歴史を伝えている。あまり写真は撮らなかったが……

 時間を持て余しそうなので、駅前の温泉に入ることにした。周辺には他にも霧島温泉や京町温泉などがある。この辺りは霧島の火山の地熱によって温かい水が湧き出しやすいということか。湧水町訪問前の最初の異常ダッシュにより異常発汗人間となっていたので、入浴できて良かった。

暑すぎて列車も水浴び

 吉都線を乗りつぶすため吉松駅を離脱。湧水町はここまで。